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荒谷翔大×グソクムズがツーマンライブ バンドと弾き語り、それぞれの形で音を紡いだ一夜

荒谷翔大とグソクムズ。(撮影:小財美香子)
3か月前2024年03月22日 8:05

ライブナタリー主催による荒谷翔大とグソクムズのツーマンライブが、3月20日に東京・西永福JAMで開催された。

ライブは先手となるグソクムズの「街に溶けて」でそっと幕開け。たなかえいぞを(Vo)の素朴な温かみのある歌声に場内が優しく包まれたのち、「ユメのはじまり。」で伸びやかなメロディとしなやかなアンサンブルが届けられる。さらに4人は4月3日発売のアルバム「ハロー!グッドモーニング!」に収録されるロックチューン「こんな夜には」をパフォーマンス。激しいサウンドを響かせ、1曲目からきれいなグラデーションを描くように会場の熱気を高めていった。さらに歌謡曲的なメロディが郷愁を刺激する「ガーリーボーイ」、ミラーボールの光がディスコティックな雰囲気を醸し出した「ステンドの夜」など、多彩なパフォーマンスが繰り広げられ、観客は音に身を委ねて心地よく体を揺らした。

「今日は4月にリリースされるアルバムから、何曲かやりたいと思います」というたなかの宣言に続けて、4人はバラードナンバー「君の隣」を披露。場内をしっとりした空気で満たしたのも束の間、「あるサンセット」では躍動的なビートと、自由奔放に動き回るギターフレーズで高揚感を生み出した。続く「夢にならないように」では、再びゆったりした時間が流れ、緩急のあるセットリストにオーディエンスは魅了され続けた。終盤に4人は「いつか渚へ」で観客の体を動かし、ハンドクラップを促す。そのまま彼らは定番曲「すべからく通り雨」をパフォーマンス。柔らかな歌声と無骨なアンサンブル、そして流麗なコーラスが三位一体となり、グソクムズのステージはさわやかな空気で締めくくられた。

2番手となる荒谷はyonawo時代の楽曲「202」でライブを開始し、小気味よいアコースティックギターの音と優しく艶のある歌声を聴かせる。独特の節回しと歌詞の押韻が印象的な「天神」では、ブルーの照明を背に伸びやかな声を響かせた。「矜羯羅がる」でリズミカルに言葉を紡いだのち、彼は「知ってる人がいたら口ずさんでください」と告げ「tokyo」を披露。要所要所で客席からシンガロングが起こると、その声は徐々に大きくなっていき、フロアに温かなムードが広がった。その後荒谷は七尾旅人の「サーカスナイト」をカバー。繊細な歌声をじっくり届け、観客はその歌声に酔いしれるようにじっと耳を傾けた。

「caffè e llatte」「kissbug」からギターのサウンドと歌声がほのかに熱を帯び始め、それとともに観客の体の揺れがだんだん大きくなっていく。「紫苑」ではタイトル通り紫のライトがステージに降り注ぎ、憂いを帯びたボーカルがより叙情的に彩られた。切なさと軽快さが両立したアップテンポのナンバー「ラブレター」では、サビでファルセット混じりの歌声を響かせ、King & Princeへの提供曲「Kiss & Kill」では芯のある歌声を聴かせるなど、多彩なボーカリゼーションで観客を魅了し続けた荒谷。「雨」でこの日最も力強いパフォーマンスを繰り広げたのち、ラストナンバー「らぶ」を伸びやかに歌い上げ、本編を締めくくった。そして荒谷は舞台から去ることなく、自ら「アンコール! アンコール!」と唱え出し“強制アンコール”に突入。「涙」で哀切な歌声を届け、ツーマンライブの幕を下ろした。

セットリスト

「ライブナタリー “荒谷翔大 × グソクムズ”」2024年3月20日 西永福JAM

グソクムズ

01. 街に溶けて
02. ユメのはじまり。
03. こんな夜には
04. コネクション
05. ガーリーボーイ
06. 夢が覚めたなら
07. ステンドの夜
08. 君の隣
09. あるサンセット
10. 夢にならないように
11. 眩しい日々へ
12. いつか渚へ
13. すべからく通り雨

荒谷翔大

01. 202
02. 天神
03. 矜羯羅がる
04. tokyo
05. サーカスナイト(原曲:七尾旅人)
06. caffè e llatte
07. kissbug
08. 紫苑
09. ラブレター
10. Kiss & Kill
11. 雨
12. らぶ
<アンコール>
13. 涙

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